第2回九州CTサマーセミナー開催報告

夏の暑さが若干和らぐ久しぶりの雨模様となった8月24日(土)〜25日(日)の2日間にかけて、「第2回九州CTサマーセミナー」を開催いたしました。
今年は、33名の参加者が12演題の発表に対して、昨年に負けない熱いディスカッションをかわしました。
また、特別講演では、東芝メディカルシステムズ株式会社CT営業部(兼)臨床アプリ研究開発センターグループ 猪川弘康 先生より「CTにおける散乱線の影響」についてご講演いただきました。CT装置の多列化に伴い影響が懸念されている散乱線について、そもそも散乱線とはなにか、そして散乱線が与える影響とは何かなど、基本的な放射線と物質の相互作用から散乱線対策についての現状まで非常に詳しくお話しいただきました。
サマーセミナーの開催は2回目ですが、私自身 充実感とモチベーションの向上を感じさせて頂きました。参加者の方々にとっても、他にはない情報や研究に対する意見が聞けたことで、あっという間の2日間となったのではないでしょうか。
来年も同時期に開催する予定で準備を進めて参りますが、本セミナーは発表される方およびオブザーバーとして参加される方々があって初めて成り立つ会です。今年参加できなかった方、発表できなかった方はぜひご参加いただき、ご発表ください。もちろん、今年ご参加された方も引き続き宜しくお願いいたします。

第2回九州CTサマーセミナーでご発表いただいた演題名および演者の方々は以下の通りです。ご協力ありがとうございました。(敬称略)

  1. 「CT-AECを使用した頭部ヘリカルCTにおけるNarrow beam-Low pitch撮像法の有用性について」
    産業医科大学病院 大石 芳貴
  2. 「低電圧撮影における線量効果について」
    大分大学医学部附属病院 福良 真実
  3. 「頭部4DCTAにおける回転軌道同期スキャンについて」
    北九州総合病院 朝倉 一義
  4. 「金属アーチファクト低減再構成ソフトの臨床応用」
    国家公務員共済組合連合会 熊本中央病院 放射線科  本田 恵一
  5. 「モンテカルロシミュレーションを用いたアクリルファントムの吸収線量と線量分布の推定」
    大分県立病院 西嶋 康二郎
  6. 「IDEAL-IQを用いた骨量推定の検討」
    産業医科大学病院  片山 竜也
  7. 「PROPELLER T2WIにおける撮像条件の最適化」
    産業医科大学病院 渡邊 翔
  8. 「小焦点を用いた高分解能CTAにおける血管内プラーク描出能の基礎的検討」
    北九州市立八幡病院 満園 裕樹
  9. 「経動脈的腹部-下肢動脈CTAの造影剤希釈率の検討」
    小倉記念病院 中村 義隆
  10. 「X線CT検査における呼吸制御の意義」
    JR九州病院 塩谷 正貴
  11. 「微小石灰化描出を目的とした拡大乳房撮影における撮影管電圧の検討」
    北九州総合病院 八尋 葵
  12. 「間接変換型Flat Panel Detectorの画質特性-撮影管電圧の違いがノイズ特性および信号検出能に与える影響について-」
    産業医科大学病院 前田 和希

◯特別講演
「CTにおける散乱線の影響 ~企業の立場から~」

東芝メディカルシステムズ株式会社CT営業部 (兼) 臨床アプリ研究開発センターグループ
猪川 弘康 先生

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